Raspberry PIはイギリスのラズベリー財団が教育用に販売しているコンピューターです。
同じ教育目的で開発されたArduinoと違い、かなり高機能でLinuxが動作し、キーボード、マウスやディスプレイをつけることが可能です。当然、単体でイーサーネットを経由してインターネット接続もできます。
Linuxが動作するということによりふたつの側面をもつコンピューターとなっています。
ひとつがパソコンのように使うこと。巷のRaspberry Piの紹介や本はほとんどこちらです。
もうひとつは組み込み制御機器として使うこと。センサーを利用して計測したり、ロボットを制御するということです。
実はこれくらいのクラスのコンピューターは家庭内のいたるところにあります。冷蔵庫、テレビ、ネットワーク機器にはこれくらいの規模のコンピューターがはいっています。
この記事ではRapberry PIを組み込み制御機器のように使ってハイレゾリューション対応オーディオ機器として扱ってみたいと思います。
Linuxについての知識は必要ありません。Volumioという優れたデジタルプレーヤーがすべてカバーしてくれます。
現在のオーディオ機器もデジタル信号を扱いますが、内部はほとんど知られていません。 内部を知る、カスタマイズの可能性を残しながら扱うことはフレキシブルに様々なことができる可能性が広がります。
MigerryはWhiteBoxがオーディオプレーヤーの技術者とコラボレーションして作ったオリジナルのRaspberry PI 2 B用のボードです。
設計者から一言が届いておりますのでご紹介します。
今回の回路の特長についてですが、Raspberry Piのオーディオ出力はTI(バーブラウン)のPCM5102Aと親和性が高いことに気づきました。
しばしばトラブルの要因となるマスタークロックを内部で生成してくれています。
また、PCM5102Aは出力に音質への影響が大きいカップリンゴコンデンサを持たない回路となっており、チャージポンプ回路を内蔵しています。そのおかげで高ダイナミックレンジ(MAX 2.1Vrms)を確保できました。
PCM5102Aのカタログ上のスペックです。
PCM51202Aのよさを素直に出すように設計しました。
余談ですが、雑誌でコンサート評をやっている知人にこのMiBerryを聞いてもらう機会がありました。Volumioでいろいろ聞いてもらったのですが、まずコンピュータの音とは思えないリアルな音に感心していただきました。
I2S DAC音源は、本来持っていて発揮できない機器の性能を100%引き出す可能性があるのではないでしょうか。(談終わり)
後述するVolumioではHifiBerry互換機に見えます。ハードウェアの指定ではHifiberryを指定してください。
MiBerryからの出力は、アンプ付きのスピーカーで十分聞くことができます。
素晴らしい音源と、最高に使いやすいVolumioとの組み合わせを楽しんでみませんか?
ボードは以下のようになっています。
取り付け方法
Volumioはコンピューターをオーディオプレーヤー、サーバーにするためのオープンソースソフトウェアです。
Raspberry PIにかぎらず、さまざまなコンピューターで動かすことができます。
コンセプトのひとつに普通の人が5分でスタートできることを目指しているだけあって、とても扱いやすくできています
といって機能が少ないわけではありません。
とくにAirPlay対応はiPhoneをお持ちの方はすごく便利です。Volumioを好きなようにコントロールできます
Volumioはこちらからダウンロードします。
このダウンロードファイルはちょっと特殊でマイクロSDのイメージファイルです。
そこでツールを使ってお手持ちのマイクロSDカードに展開する必要があります。
以下がVolumioで推奨されている手順です。
(弊社ではVolumioイメージを書いた4GB SDカードを実費でおわけしております。)
Windowsの場合
Macの場合
SDカードをRaspberry Piにさしこんでブートします。数分、お待ちください。
LAN内にパソコンとRaspberry Piが接続されていれば、
http://volumio.local/
とブラウザーのURLを指定すると、次の画面が現れるはずです。
(もし、wifiで接続したい場合はVolumioから設定可能ですから、最初だけ有線LANで接続してください。)
(蛇足ですが、Volumioはデバイスの発見にAvahiとかBonjourと呼ばれる技術を使っています。よくあるようなHostsに書け、ipアドレスを書け、はありません。万が一見つからない場合の手っ取り早い解決策はiTunesをインストールすることです。)
"Menu"をクリックします。
"SYSTEM"をクリックし、"I2S DRIVE"の項目をみつけます。
"Menu"に戻って、"Playback"を選んでください。
MPD Configuration中で"Volume Control mixer"で"Hardware"を選んで"Save Change"をクリックします。
"Menu"に戻って、いったん"Turn off"で"REBOOT"を選び、再起動します。
これでMiberryのVolumioへの設定は終了です。
fing(iphone版、Android版をインストールしてください。
当然ですが、Volumioを動かしているLinuxがドライバーをもっているWiFiアダプターしか動作しません。できるだけポピュラーなものを選んでください。
最初は有線でつないでいると思いますが、以下の画面の"Wireless Connection"部分にWiFiの情報を登録してください。
それでLANケーブルを抜いて再起動すると繋がるはずです。
現在はありません。